経営
税務
その他
10.法人が支出した寄付金についての課税関係は?

<2>取扱い

 寄付金は、実際に金銭などを相手に渡した事業年度で損金となります。それでは未払計上されたものや、手形で支払ったものはどのように取扱われるのでしょうか。未払の場合には、まだ現実に支出がないので損金となりません。手形の場合はと言うと、決済されるまでは支出がありませんので、決済があった事業年度で損金となります。それなら仮払経理はどうかとお考えになる方もいらっしゃると思いますが、仮払金処理の場合は、仮払処理の時点で現実に支出がありますので、仮払した事業年度の損金となります。
 続いて、寄付金で気をつけなければならない損金算入の限度額について御説明していきます。
 寄付金は事業との関連性が薄いため、支出する相手先によって損金算入に制限を加えています。相手先の公益性の高さによって、大きく次の三つに分類されます。

1.国・地方公共団体に対する寄付、財務大臣が指定する寄付金
支出額の全額が損金となります。財務大臣が指定する寄付金とは、各都道府県の共同募金会や、日本赤十字社への寄付があり、それぞれ、募集期間が定められています。

2.特定公益増進法人・認定NPO法人に対する寄付金
次の「3.」の一般寄付金とは別枠で、「3.」より優遇された損金算入が認められています。ここで、特定公益増進法人とは、「1.」よりは公益性が薄いものの比較的公益性が高いとされる法人、例えば宇宙開発事業団や社会福祉法人などがあげられます。また認定NPO法人とは、NPO(特定非営利活動組織)法人で、平成13年10月1日以後の申請により、国税庁長官から認定を受けた法人を言います。

3.一般の寄付金
法人の資本等の金額、所得の金額に応じて損金算入の限度があり、その範囲で損金算入が認められています。例えば、政治家や政党、政治家の後援会等に対する寄付、宗教法人に対する寄付などがこれにあたります。

最後に消費税の取扱いですが、寄付金そのものは、課税対象外の取扱いとなります。ただ、資産を購入して寄付するような場合、購入と寄付は別々の行為であるため、購入時には課税仕入として仕入税額控除ができます。
執筆紹介 採用情報