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1.マザーズ、ナスダックジャパン等の証券新市場とは?

<1>新市場創設の理由

マザーズやナスダックジャパン等の新市場は、日本の将来をしょって立つ企業の、資本市場における資金調達の多様性を確保するために創設されたといえます。
 日本の金融システム崩壊は、日本経済システムの崩壊にまで発展して、現在、日本で起こっている様々な経済現象・社会現象は「50年に1度の出来事」とさえ言われています。
 旧来型産業の中には、産業ライフ・サイクル上は衰退期に突入しており、「あとは淘汰を待つのみ」というところまできているものさえあります。
 このような状況を打破するため、国策的に緊急経済対策が発動されたり、各種助成金が交付されています。
 さて、では誰をターゲットにこれらの緊急経済対策の発動や助成金の交付が行なわれているのでしょうか。
 ターゲットには二つの方向性があるようです。一つは崩壊寸前の産業・企業を支えるため、いま一つは、これから日本の将来をしょって立つ産業・企業を後押しするためのものです。
 しかし、残念ながら国策レベルといいましても、企業の手許に入る資金は微々たるものでしかないと言わざるをえません。
また、従来においては、「頼みの綱」であった金融機関も、今は自分の生き残りが最優先で、なかなか、新興企業に無担保で融資してくれるところはありません。

 そこで、資本主義経済の最大の武器であります証券市場にこれら新興企業の将来が託されたわけです。ベンチャー企業を中心とした新興企業の資金調達の場所を提供するのが、マザーズであり、ナスダックジャパンなのです。
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