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利益率の良い会社 |
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利益率とは効率よく利益を上げることです。大きな資産をもっていてもそこそこの利益しか上げていなければ効率の悪い経営をしていることになります。利益は絶対額ではなく、投下資本に対して期待される以上の率で利益を計上することです。そうなれば銀行は必ず注目してきます。目先の節税にとらわれて役員報酬やその他の経費を多めに計上して利益を押さえると、当面は法人税が安くなり得したようですが、長期的に見ると、会社の体力が付かず、銀行にも信用されず、成長の機会を逃してしまうことにもなりかねません。 |
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自己資本比率の高い会社 |
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自己資本比率が高ければ会社は安定しています。最低でも20%、通常40%はほしいところです。60%あれば文句なしです。そのためには、利益を上げることですが、社長や家族に資金があれば増資することが一番手っ取り早い自己資本比率の改善手法です。もし、社長からの借入金があれば、それを資本金に振り替える方法もあります。
但し、他人に資金を出してもらって増資するときは相当の覚悟が必要です。その株主に会社の状況をすべて説明し、配当も出す義務が生じるからです。 |
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正規の会計基準の決算書を作る |
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決算書は税務署のために作成するわけではありません。会社の経営成績や、財政状態を銀行をはじめとする会社の利害関係者に説明するためです。また、なによりも経営者ご自身が会社の状況を正確に把握することです。そのために最も良くできているのが正規の会計基準です。面倒がらずにまた、税務上認められるかに関わらず繰延税金資産や繰延税金負債、賞与引当金、退職給付引当金などを計上するなどすれば、銀行の印象は抜群に良くなるばかりか、経営者ご自身が会社の状況を手に取るようにわかるようになるでしょう。 |