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1.伸びる会社の条件とは?

<7>後継者が育っている

 会社は自然人と違って、利益を計上している限り死ぬ(解散する)ことはありません。ところが、社長には寿命がありますし、老いてくると社長の激務をこなせなくなるかも知れません。したがって、社長は会社永続のための後継者を育てる義務があると言えるでしょう。優良企業であればある程社会的に有用な会社ですから、社長にはその会社を永続させる社会的責任があるでしょう。また、逆に後継者がしっかり育っている会社ならば、お客様やその他の取引先が安心して取引ができ、一層業績は安定することでしょう。
 ではどうしたら後継者を育てることができるでしょうか。
 第一に権限委譲です。すべてのことを社長が決めていては後継者は決して育ちません。思い切って仕事をまかせ、その結果については自分が責任を持つ位の大きな心が必要でしょう。
 第二は信賞必罰です。人は自分の仕事を正しく評価されれば喜んで働き、また成長するものです。逆に社長のお気に入りの社員、親族、ゴマをする社員を重用すると、社長の回りには無能な社員、イエスマンしか残らなくなるでしょう。有能な社員はいやけがさしてやめてしまうのが常です。
 第三に加点方式による評価です。会社のために懸命に仕事をする社員は、時としてミスをするものです。そのミスをとがめるより、積極的に働いたその行動の方に注目してあげるべきでしょう。成功したら、その成功を評価し失敗したらその動機で評価する。これが加点方式です。結果に責任を持てる限り失敗する方がその社員を成長させます。
 第四に息子を後継者にするなら他の社員と全く同じように扱うことです。皆、社長の息子というだけで扱いが違って来てしまうものです。それでは甘えが出て後継者として不適格になってしまいます。幹部社員の協力を得て厳しく教育することが重要です。
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