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1.伸びる会社の条件とは?

<6>まわりの人すべてを儲けさせる

 会社は製品を製造し、又は商品を仕入れてお客様に販売して利益を得ています。なぜ利益を得ることができないかといいますと、会社は仕入れた原材料や商品に一定の価値を加えて販売するからです。この価値のことを付加価値といい、会社は自社の製商品にどれほど大きな付加価値を加えることができるかにより利益の大きさが違ってくるのです。
 この付加価値は、付加価値を得るために貢献した人々に分配されることになります。それは、その会社の会員や従業員には給料賞与、そして資金を提供してくれた株主には配当、銀行には利子、国には税金という形で分配されます。
 では、どのようにしたらこの付加価値を大きくすることができるでしょうか。それは、お客様に利益を分けてあげることです。例えば、原価100円の商品には付加価値100円をつけて200円の価値の商品にしたとします。これを200円で売ったならば、買った人は特別文句も言わない代わりに喜びもしません。またこの商品を250円で売ったとします。会社は150円も儲かりますが、買ったお客様は後で損をしたことに気づき、二度とその店で買おうとはしないでしょう。
 次に、この商品を180円で売ったとしましょう。お客様は20円儲かったわけですからとても喜びまたその店で買いたいと思うでしょう。会社の儲けは80円しかありませんが、このように、お客様に利益を分けてあげている会社の売上は伸び、利益率は多少低くても結果として大きな付加価値を得ることができるでしょう。逆にお客様に損をさせているような会社の場合は、一時的に利益率が良く、儲るように見えるかも知れませんが、結局はお客様にきらわれ、衰退していくことになるでしょう。すなわち、お客様に儲けさせている会社は売上が伸び、付加価値が大きくなり、役員・従業員等への分配が多くなって喜ばれることでしょう。このような会社は、すべての関係者、つまり社会に対して貢献している会社と言えると思います。
 自分だけが儲けようとせず、お客様を始めとして社会全体に貢献することが伸びる会社の大きな要素となるでしょう。
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