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1.伸びる会社の条件とは?

<5>確実な情報による決断

 堅実経営というと、石橋をたたいて渡るような経営を思いうかべる方もいらっしゃるかも知れませんが、会社経営にリスクはつきものです。全くリスクのない経営はあり得ないでしょう。ある一定の勝算があったら、思い切ってスタートしてみる位でないといけないのかも知れません。
 ここで注意していただきたいのは、「勝算」は五分五分であってはならないということです。五分五分ということは丁半バクチと同じです。経営をしていることにはなりません。何らかの決断をするときには、50%ではなく、少なくとも60%の勝算を確信して決断していただきたいのです。すなわち、60%に至るまでの10%の読みが経営者の先見性と言われるものだと私は思います。また、この勝算が80%や90%になるまで待っていたらライバルに仕事を奪われてしまうでしょう。60%の勝算を得た段階でスタートし、残りの40%は走りながら補って行くことが成功の秘訣ではないでしょうか。
 但し、ここで重要なことが二つあります。一つは、勝算を50%から10%上乗せするとき、確実な情報に従って綿密に積み上げる必要があります。ここをおろそかにすると丁半バクチと同じことになってしまいます。
 二つ目はもしも残りの40%になってしまったら、すなわち失敗してしまったときでも、すぐに立ち上がれるだけの体力を温存しておくことです。御自分の会社にどれ位の体力があるかを知っておくこと、すなわち経営数値を常に把握しておくことがここでも重要になって来ます。
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